セファロ分析の目的

セファロ

セファロ分析で治療方針を決めることが出来る

横方撮影したレントゲン撮影に対して、解剖学的な基準点をポイント入力して角度分析をすることで

骨格的に歯槽的に数値化することで、治療計画の診断をするために必要です。

今回は、ポイント入力および角度分析およびそれに基づいたクラス分けについて説明します。

クラス分けをすることで、治療方針を決める手助けの一つなります。

ポイント入力

ポイント入力は、色々な考えかたがありますが、当院ではスタイナー分析を用いた点を使います。

その点は、下記の表のようにあります。

このポイント入力の仕方に関しては、今回はN点について説明させていただきます。

NiTi点は、ナジオンと呼ばれる点であり、鼻前頭部縫合部の最前点であり頭蓋骨で説明します。

N点は、眉間あたりですが、レントゲンではよくマブタと間違えることが多いので注意しましょう。

また、頭蓋骨を正中で切断してみると、ちょうどくぼんでいるあたりですので、そこをしっかりと確認していきます。

N点は、正中に1点しかないのも特徴ですので、正面セファロで対称性を確認するときの基準点の一つでもあります。

その他の点のポイント入力に関しては、また機会があれば説明させていただきます。

角度分析

ポイント入力を行うことができれば、角度分析を行います。

様々な角度を分析しますが、当院ではスタイナー分析という方法を用いることが多いですが、各医院や大学で分析方法は異なっています。下の図が、それぞれのポイントを角度分析するために線を記入しています。

今回は、水平位置を示す[ANB]と垂直位置を示す[FMA]について簡単に説明します。

ANBは、N点からみて上顎の位置を示すA点と下顎の位置を示すB点の差を数値化して、

骨格的な前突度をあらわします。

FMAは、FH平面と下顎下縁平面の角度を表していて、垂直成分を示す指標となります。

クラス分け

セファロ分析で骨格的に水平成分と垂直成分を確認することができればクラス分けができます。
水平成分では、上顎前突か下顎前突の2パターン(正常も含めれば3パターン)
垂直成分では、HighAngleかLowAngleの2パターン(正常も含めれば3パターン)

ですので、下記の図のように4パターンに分けることができます。(正常も含めれば9パターン)

このようにクラス分けすることで、治療方針が決まってきます。

例えば、下顎前突傾向でHighAngle傾向は、手術しないと難しいケースです。もちろん直感的に顔面写真や口腔内写真でわかりますが、やはり客観的に数値化して診断する必要があります。


今回は、セファロ分析について簡単に説明させていただきましたが、注意点として、セファロ分析では、正中偏位などの分析はできません。また、診断は、歯肉の問題や歯槽骨の問題や顎関節の状態、叢生なども考慮することが必要です。

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