外科矯正治療について
外科矯正治療の対応の患者さんは?
外科矯正治療対応の患者さんは、骨格的な原因である「受け口」「開咬」「上あご前突」
などの症状がある方であり、顎変形症に起因することを担当歯科医師が診断した結果、外科矯正治療が保険での治療が適応となります。
当院では、問診やレントゲン所見などをもとに顎変形症に起因するか診断させていただきます。
保険適応な場合は、自費の矯正治療と違い当日におこなった治療に応じて料金が異なってきますが、一般的に矯正治療の総合計金額は30から40万円。手術の費用は20から30万円です。(手術費用に関しては、入院代などもあるので、大学病院で詳細をお聞きくださる方がより正確です)
毎回の矯正調整費用は5千円から2万円ぐらい必要です。
外科矯正治療の流れとは?
外科矯正治療の流れについて説明します。外科矯正治療では、すぐに手術をするわけではなく、
1術前矯正→2手術→3術後矯正となります。
1術前矯正について
治療開始前の状態で外科手術を行って顎を動かすと歯の位置が変わり、上手くかみ合わなくなります。そこで手術後のかみ合わせを安定させるために、事前に歯列矯正を行うことです。期間は、約1年~1年半。当院には月1回来院通っていただきます。
2手術について
手術は約6時間、全身麻酔で行います。手術の詳細は口腔外科で聞いていただくことになりますが、基本的には上顎の骨や下顎の骨を適切な位置に移動させ、プレートやボルトで固定していく手術になります。外科手術を受けた後は痛みや腫れが伴うため、約10日間の入院が必要になります。
3術後矯正について
手術を終えて経過が落ち着いていれば約2週間後から当院へ再度通っていただくことになります。ここからの矯正治療は月1回来院していただき、後戻りを阻止するために「顎間ゴム」というものを24時間必ずしていただきます。期間は最低1年間になります。
外科手術のタイミングは?
入院期間が約10日間必要なこともあるため、
手術をするタイミングが非常に重要です。
学生のかたは、春休みや夏休み等の長期間の休みを利用したり、社会人の方は盆休みや年末などの時期に有給休暇を使って手術をしている方が多いです。
手術は、体の負担が多いので、一ヶ月間ほどしてから体調が戻っている方が多いように感じます。(個人の感想です)ですので、退院直後は、ハードワークを避けるべきでしょう。
外科矯正治療はどこで出来る?
外科矯正治療は、「外科手術」と「歯科矯正」を併用した矯正治療であり、外科手術は、大阪歯科大学付属病院で行い、歯科矯正治療は当院で行います。
大阪歯科大学は、天満橋駅のすぐ近くにあります。当院は、JR奈良駅にありますので、当院からの行き方を説明しますと、JR大和路線で天王寺でむかっていただき、天王寺駅で大阪メトロ谷町線に乗り換えていただきます。約50分ほどお時間がかかります。
通院頻度は?
当院での通院頻度は、治療が開始されれば、基本原則、月に一回来ていただきます。
大学病院の通院回数は、まず診断までにスクリーニング検査という血液検査と手術の説明を大学病院の口腔外科医より説明を受けて頂く必要があります。そのあと、手術の半年前までに親知らずを全て抜いて頂く必要があります。(大学病院以外でも可能の場合があります)手術Ⅰヶ月まえぐらいに自己輸血のため採血を行ったり術前の検査で2~3回ほど通院していただきます。術後は、開口訓練などを行うため何回か通院していただきます。(個人差による)
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